Yanny or Laurel

楽曲を制作するうえで、ミキシングやマスタリングをするエンジニアの存在は大きいと今更ながら思う。以前は、自分はただトラックを作ったりリリックを書いたりすればいいだけで、その先はプロフェッショナルに任せておけば必ず最低限のクオリティが担保されると考えていた。もちろん今でも基本的にプロの腕に疑いを持つことはない。ただ、最近は音の良し悪しや特徴・クセのようなものに少し興味が向き始めている。

とはいえ、感覚的に「この曲は鳴りがいいなぁ」とか、「バランスいいなぁ」とか、「迫力あるなぁ」とか、そういう感想しか持てないのが実際のところだ。恥ずかしながら。それでも楽曲を制作するうえでそこは意識するべきだと思っていて、意見を求められれば自分なりの表現で伝えるようにしている。
よく感じるのが、「高音が出すぎててシャリシャリしてる」ということ。同じトラックを複数人で聴いてみても、自分だけがそのシャリシャリを指摘することが多く、高音を強く感知しすぎている気がしてならなかった。そもそも音楽を聴く環境がそれぞれ違うからなんとも言えないのだが、自分の耳は決して良い方ではないなと感じている。今考えると、昔から「あのクラブは音いいよねぇ」とかいう話にも共感できることが少なかった気がする。音のバランスという点で、耳にはあまり自信がないのだ。

そのへんが気になって少し調べていたら、「YannyかLaurelか問題」なるものを発見した。2018年5月、人によって全く違う2つの単語に聞こえる音声クリップがインターネット上で話題になったらしい。Twitter上のアンケートでは、この音声を聴いた約50万人のうち、53%は「Laurel」に聞こえると答え、47%は「Yanny」に聞こえると答えたという。この件を知っている人も多いかもしれないが、ホントかよという疑念を抱いたまま実際に聴いてみた。

カタカナで表現すると、「ヤニー」か「ローレル」かということになるだろう。私は完全に「ヤニー」にしか聴こえなかった。まず発音の出だしからラ行になる可能性が1ミリもなく、そしてまたラ行を経由してラ行に着地する可能性が1ミリたりともないのである。Laurel派を一切理解できなかった。
ミネソタ大学の音声学教授は、この音声クリップについて、「Yanny」が高周波数域で聞こえ、「Laurel」が低周波数域で聞こえるとしている。なるほど、自分が高音を感知しやすいのではないだろうかという仮説と、一応の整合性はある気がする。

さっそく何名かにこれを聴いてもらったところ、Yanny派の方が多かったが、当然のようにLaurel派もいた。Laurel派は完全に「ローレル」と聴こえるわけではなく、どちらかというと「ローレル」に聴こえるという感じのようで、なかには「モロー」と聴こえる人もいたみたいだ。
こういう問題を突き詰めるといろいろと副次的な問題が絡んできてやっかいだからこのへんにしておくが、みなさんにはどう聞こえるだろうか。